ハイデルベルクの花たち

 毎年この時期になると必ず言ってますけども、私は桜が好きです!エクスクラメーションマークをわざわざつけるほど好きです。
 4月初め、大阪を出るころ、桜は咲き始め、4月半ば、日本を出るころには、ほとんど散ってしまっていました。日本を去る前に、ひと目桜の花びらが雨のように散る光景を見たいと思っていたのに。けっこうすごく、心残りでした。


 ところが!ドイツにも桜あるし!なにそれ!無知とはおそろしいものですよまったくほんとにとんでもない話です。とくにここ、ハイデルベルクではいろいろな場所で桜を見ることができます。ソメイヨシノっぽいのから、八重桜っぽいのまで。写真はこちらに着いてすぐくらいに撮ったものなので、4月半ばの様子です。





そして桜以外の花も綺麗。



写真は木蓮です。日本では桜の少し前に咲きますけど、こちらでは同じくらいの時期に一気に開花するようです。日本で見るのとは木の形も違って、とても綺麗に感じました。日本で見る木蓮は、葉がないぶん少しグロテスクすぎる。あと木蓮は散り際がいまいち好きになれません。花びらの肉感がすごすぎる。
 ちなみに、いまはポプラが終わってそろそろライラックの時季。


 まーここからは思い出話ですけど、大阪に住み始めてからというもの毎年毎年飽きもせず春になると桜の美しさに心を奪われてきました。出身地北海道では大阪で見るような、爛漫と咲き誇る桜を見ることがほとんどなかったから。大阪に来てまずその薄いピンク色に雲のような密度で街全体を覆い尽くす量感に圧倒され、さらにそれらが一気に散る雨のような光景に茫然としました。無彩色な冬景色が一気に春になっていく!って感じました。

 そしてその桜景色の中でも特別に好きなのが、花びらが一気に流れ落ちる光景です。春の強い風にざわざわとゆれた桜の木々が散らす花びらの美しさは、ほんとうに言葉にしがたい。流れていくものとかとどまらないもの、そういうものの美しさを、私は散る桜を見て初めて知ったように思います。


 と小奇麗なまとめ方をしましたけど、所詮俗物なので来年からは、ハイデルベルクの桜の木の下でワインでも飲みながらお花見したいですね!ふふん!