本日のカラマーゾフ

アリョーシャが終わって、ドミートリーの章。彼の発する「リアリズム」という言葉が面白いと思う。彼が、「リアリズムってのは、なんて恐ろしい悲劇を人間にもたらすもんなんだ!」と感嘆するとき、それは彼自身が小説の中の登場人物であるということと響きあいながら迫ってくる。同じカラマーゾフでありながら、アリョーシャの有頂天とは反対に坂を転げ落ちる石のように転落していく彼が、このあとどうなってしまうのか、今しばらく辛い読書が続きそうだ。

カラマーゾフの兄弟3 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟3 (光文社古典新訳文庫)

は、来週の準備をしなくては…。あわあわ。