夏目漱石「夢十夜」

文鳥・夢十夜 (新潮文庫)

文鳥・夢十夜 (新潮文庫)

授業で「読んだことないの!?」と驚愕されたのと、その授業で少しだけ読んで面白かったので。一夜が3ページほどの短い構成で、それが十夜ぶんある。それにしてもやはり出色は第一夜ではないでしょうか。個人的には第十夜、ぶたさんがいっぱいでてきてころころ崖下へ落ちていく話がおもしろかった。「豚に舐められますがよろしいですか」って。こんな微妙な嫌さを表現できる漱石ってすごいなぁと思いました。別に死ぬほど嫌じゃないけど、嫌なことってあるじゃないですか。ずっと何となくお腹が痛いとか。めがねの端っこの汚れとか。パンツがあがってくるとか。
全部読むのに三十分、勉強の合間の息抜きに。