『カリフォルニア・ドールズ』

今年のはじめに人から『刑事コロンボ』DVD一式を借りまして。
夜な夜なコロンボの違法捜査を楽しんでみているうちに、だんだんピーター・フォークがかっこいいのではないか、と思い始めまして。
いや、絶対にかっこいい。
かっこいいピーター・フォークが主演なのだからきっとこの映画も面白いに違いない。
(なぜか家にVHS版も存在しているし)
というわけで、カリフォルニア・ドールズを見ることになりました。


面白かったです!
荒くれもんのマネージャと、2人の女子プロレスラーが、ドサ回りの果てにチャンピオンベルトを手にする話。
いや、このピーターフォークが悪くてですね。
プロモーターのことが気に入らないからって車をバットでぼこぼこにしたりとか、賭場でいかさまをやったあげく追いかけてきた用心棒をバットでぼこぼこにしたりとか、やらせで子供たちに合唱を強要したりとか、彼女たちの稼いだ金で女をモーテルに連れ込んだりとか、いやー小気味よいくらいに悪い。悪いんだけど、ああいう人ですから、なんか憎めない。愛嬌があるしユーモアがある。レスラーの2人は真剣なんだけど、なんかそのペースに巻き込まれてがんばってしまう。
また、その2人のレスラーの試合が面白いんです。きちんとリングに立ってるし、がっちり技もかけてるし。(彼女たちはプロなのかしら)最後のダブルサンセットフリップも最高!かっこよすぎて腰抜けそうになりました。


真剣に生きよう、がんばろうとしている人たちの滑稽さだったりとか、無様さのようなものまでまるごと描いていて、そこから目をそらさずに、きちんと夢物語に仕上げていく技量がすばらしかったです。もう、愛さずにはいられないよね、彼女たちを。そりゃ、ピーターフォークもぎゅってしちゃうよね。ぜんぜんスマートな生き方じゃない。でもすごく心を揺さぶられる。そういう映画でした。ど根性スポコンと美女好きな方におすすめ。