「ママ」をみました。

ちょっと前に見たんですけど、書くの忘れてたんで。


期待していた内容とはちょっと違いましたが、ファンタジーとして観ればいいかもしれません。例によってネタバレしていますんで、未見の方はご注意ください。


山小屋で父親に殺されそうになった幼い姉妹が、何者かによって救われ、育てられ、ある日発見されるところから話が始まるわけですが。ホラー映画だと思って観始めたら、割とハートフルな病んでる系ファンタジーでした。細かいツメが甘いのはデルトロさんだからしょうがないのかなとかうっすら思いましたが。
途中まではよかった。幼いわが子を取り戻そうと化け物になった女が、幼い姉妹が離れていくのを食い止めようと凶暴になっていくというところは、理解できました。それを客観的に知る存在としての代理母も。なんだけど、やっぱなんというか、実体が出てきちゃうと、とたんに陳腐になるというか。怖いんだけど、不気味ではなくなる。怨霊の怖さってやはり実体がないところにあるし、それは殺されるかもしれないとか、見た目が怖いとかそういう話ではなくて、何の因果もないところでいきなり自分が不幸に巻き込まれてしまいどうしようもなくなる、そういうどうしようもなさ、みたいな怖さじゃないかと怨霊苦手な私は思うわけです。実体があったらさ、やっつけられるじゃないですか。
というわけで、最終的に妹の方と心中し、成仏、というラストなんですが。
うーん、母の強さ、怖さ、弱さ、が見せたかったのか、子にとっての母像を見せたかったのか、怖い話を見せたかったのか、イマイチ焦点が絞れていませんでした。怖いの嫌いだから怖くなくてよかったんだけど、どうせだったらもっと怖くできたんじゃないかと感じた一作となりました。
恋人同士で見ると、なんかこわーいって盛り上がっていいかもしれないですね。ふふふ。


あと、このコラージュにある、パディントンは一切出てきませんので。あしからず。