「Before Sunrise(恋人までの距離/ビフォア・サンライズ)」をみました。

いったい誰のために私はレビューを書き続けるのかというのはさておき。リンクレーター監督といえば「ビフォア」三部作ではないかということで、これはやはり見なければならぬ…と恋愛映画ベタな私たちが意を決してみました。

いやー面白かったです。登場人物がほぼ二人なうえ、二人は話し続けているだけっていうすごい映画でしたが、これでも映画になるんだなぁと感慨深くなるほど面白かったです。
また、ウィーンの街が美化されていなくて、古びた街並みや、やすっぽい観光船、話してばかりいるカフェの客、など日常の風景がそのまま主演のふたりを包んでいて、それもとてもよかったです。NHKとかの旅番組って、なんか異国を美化しているようで好きになれないのですが、それよりもずっと真摯なウィーンの姿を感じました。
イーサン・ホークジュリー・デルピーのギャップも面白いです。もちろん演技でしょうが、イーサン・ホークの英語しか話せないことへの微妙なコンプレックスと、ジュリー・デルピーの高学歴ゆえのヘンなこじらせ方みたいなものはけっこうあるよなぁと知り合いのことを思い出したりも。
そしてラスト!いったいどうやって落ちをつけるのかと思ったら。そうかこれでようやくサンセットへ繋がるのね、となんだか感慨深くなりました。
恋愛映画好きだけじゃなく、爆発とかセックスがなくても面白い映画が見たい人にもおすすめしたいです。もちろん恋人同士で見ても楽しいかもね。