スパイダーマン3をみました。

2まで観たんなら、3も観ようということで。


なんとなく、3部作の3作目っていい印象がないので*1あまり期待していませんでしたが、けっこう楽しんで見られました。
素直な真面目くんが悪いものに引き寄せられるんだけどそれを克服しましたという話です。
ただ、これまでの2作と性格が違わないですかトビーさんは。あの初々しい青年はどこへ行ってしまったんだろうと…なんだか悲しくなってしまいました。私が期待していた楽観的なヒーロー像が壊れたので悲しかっただけなんですけど、もう一つ、バットマンのときにも感じた、ヒーローものにそこまで人間の深刻な側面を入れ込む必要あるのか疑惑です。たとえ明るく賢く強い正義の味方、っていうのが不可能な時代なんだとしても、ヒーロー映画くらいはそういう夢見させてくれてもいいんじゃない…っていう。汚れちまった悲しみ。

全体的に、空想世界のスパイダーマンがリアルな社会に近づきすぎてしまったなぁというか、リアルな社会ってじゃあなんなのっていうと、ウォッチメン的なやつですよね。割り切れない世界。もっとすぱっといけてる世界がスパイダーマンの世界だったはずなんだけど、なんか結局もやっとしてしまったなーという感じ。


もう一つ付け足すと、やっぱり脚本が変。あちこち展開がおかしいし、キャラクターも多すぎ。だいたいヒロインも2人いらないだろ…グウェンさんは原作ファン的にはほしい存在だったのかもしれないのですが、今回の映画に関しては微妙なライン。そして執事。お前それ早く言えよと。3までひっぱってくるなよと。あとバットマンのときにも思ったんですけど、悪役を2人登場させるのって無理があるんじゃないかなと…もっとシンプルでいいよと思ってしまうのは私が年を取ったせいでしょうか。

なんか6作目まで作る予定だったらしいので3作目あたりでいろいろ揉めたのかもしれないですが、面白かったけど、もっと面白くできたよなぁという気がしてちょっぴり残念。でもまぁ、2まで観た人は3も観てくださいね。

*1:主としてノーランのバットマンのせい。