2013年映画ふりかえり
年末も押し迫ってまいりました。みなさまいかがお過ごしでしょうか。
さて、今年はずいぶん映画をたくさん観たねえ、ということで昨晩深夜に我が家におけるベスト3を選ぼうじゃないか会談がもたれました。
で、振り返ってみると、でるわでるわ。様々な協議の結果、次の3作が今年のベスト3となりました。
★正統派映画の星で賞
《ザ・マスター》
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- 発売日: 2013/09/20
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★場外乱闘で目立ったで賞
《パシフィック・リム》
パシフィック・リム ブルーレイ&DVDセット (3枚組)(初回限定生産) [Blu-ray]
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★未来の映画で賞
《ゼロ・グラヴィティ》
現在公開中!
http://wwws.warnerbros.co.jp/gravity/
いずれも甲乙つけがたい、いい映画でしたが、個人的には、ずっとアメコミ映画を観続けてきて、「はーキャラクター映画もけっこう面白いなー」ってなっていたところで、PTAの「ザ・マスター」を見てしまい、愕然としましたね。作り方が根本的に違う。キャラクターも、設定も、物語すら排除したところでいかに映画が可能かということを、「ザ・マスター」は体現していたというか。面白いとか、すごいとかでもなく、とにかく映像と感情の前に圧倒される映画でした。
それでいくと、残りの二作もストーリーというよりは映像の面白さ、また感情的に「かっこいいー!」とか「すげー!」という動きがあったかどうかというところで選んだ気がします。
「パシフィック・リム」に関しては、これはもう怪獣映画をハリウッドが撮ったよ、しかも本気で、ということに尽きるわけですが、それにつけても怪獣映画って完全なるカタルシスのための映画だな〜と思いました。あー壊れてゆくー!でも気持ちいい!みたいな。私の中に眠っている破壊願望をこれほどまでに見事に現出させてくれた「パシフィック・リム」には感謝したいです。
さらに、最近見たばかりの「ゼロ・グラヴィティ」。この作品は完全に映像の彼方へ行ってしまったなというか、あの古めかしい「バーチャルリアリティ」の世界をこれほど身近に感じたのははじめての経験かもしれません。私たちは、自分たちの感覚の延長をかなり現実的に手に入れられるようになってきているということを、実感を持って教えてくれる映画です。映画の可能性として、ひとつの方向を切り開いていると言えると思いました。
というわけで、いったいこれらすべてが同じカテゴリーに収まる「映画」というのは何なのか…ということを感じざるを得ない一年でした。映画というのはある鑑賞方法か、もしくはなんらかの長時間映像のことではあるのですが、そもそも映像によって受け取る幻想が、感覚と直結したときに起こる快感や、感情の激しい動き、これが映画に求められているものだとしたら、私たちは映画の定義をもう一度見直すべきかもしれません。それはつまり、映像の可能性ということから、より、私たちの感覚の可能性ということに近づくのではないかと思うからです。
私たちはどこまで高く飛べるのか?これこそが映画にずっと求められてきて、これからも求められ続けることなのかもしれませんとか適当なことを言って2013年を締めておきます。
よいお年を!