GRAVITYを観た。

というわけで、13日公開のアルフォンソ・キュアロン監督の「GRAVITY(邦題:ゼロ・グラヴィティ)」をIMAX3Dで観てきたんだぜ!

http://wwws.warnerbros.co.jp/gravity/


とりあえず、映画を観たというより、アトラクションに行って来た、という方が正確ではないかと思います。観終えたときに「疲れた…」という言葉しか出てこなかったくらい、いろいろ忙しい映画でした。


まず特記すべきはIMAX3Dのすごさでしょうか。スクリーンがとにかくでかい。そしてめがねがでかい。音もでかい。でもでかいだけあって本当に自分が映像の中にいるような気持ちになれます。(その分、こういうタイプの映画では疲労感が強く出るんではないかと)


キュアロン監督といえばかなり特殊な長まわしが持ち味だったりするのですが、今回も冒頭の十数分ずっと長回し。しかも宇宙空間で遊泳しまくっているので、いきなり無重力です。そしてIMAXなんで無重力感がはんぱない。このあたりは本当に素晴らしいな〜科学の進歩って素敵だな〜と思いながら観ていました。


雲行きが怪しくなってきたのは、冒頭のハプニングから次第にパニックムービーの様相を呈してくるあたりで、サンドラ・ブロックの呼吸が早くなるにつれ、自分の呼吸も早くなるというか、とにかくこれは没入度の高い人ほどけっこう危険なんではないかと思うほど、心臓に悪い場面がいっぱい。個人的にハイライトだったのは、衛星の破片がびゅーんと画面のこちらへ飛んでくる場面で、本気で「ぶつかった!」と思いました。(し、体がびくっとなりました。)


キュアロン監督は象徴大好きなのであちこちにうざい感じで挿入される象徴がほんとめんどくせぇと思うくらい、今回のメインは映像であり、その体験であったと言えるんではないかと思います。
ストーリーらしいストーリーもほとんどないので、家でDVDで見たらたぶんまったく別の映画になるんだろうなというのと、もしアトラクションがすきな人なら、この映画は楽しめるだろうな〜と。


「映画」というものの範囲がかなり変わってきていることを感じさせてくれる、マイルストーン的な作品だったと思います。おススメ。


余談ですが、タイトルはやっぱり原題の「グラヴィティ」のままの方がよかったなぁと思います。結局無重力の世界から地上へ帰還し、重力を感じながら立ち上がるシーンがクライマックスであるわけなので、どっちかというと無重力よりは、重力が大事なんで。
それに、「グラヴィティ」のみだと、重力のある場所も、ない場所も、どちらもテーマとして入れ込めるのですが、「ゼロ・グラヴィティ」だととたんに意味が確定してしまって範囲が狭まるので、ミスリーディングでもあるのかなぁと思ったりも。