友情とはこういうこと

こんばんは、映画を観たら記録をつけないと観たことさえ忘れるわたくしです。さて今回は友達がテーマ(?)の二作。


宇宙人ポール [DVD]

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まー馬鹿で下品な話でしたが、面白かったです。今作も「帰りたい系」宇宙人映画で、ちょっとハートフルストーリーでもあり、ファミリーで見るのは危険かもしれませんが、友達同士や夫婦で見ると楽しいと思います。あとはコミコンなどSF好きにはぐっとくる背景設定などもあり、そのあたりが好きな方にもお勧めできそう。基本コンセプトは、宇宙人という極端な例を使って、私たちが普段直面するコミュニケーションの困難を描いた映画だと思いました。そのあたりも、スピルバーグへのオマージュかなと感じます。
あとはちょっとキてるキリスト教原理主義の少女にぶち切れする宇宙人ポールのシーンがかなりシュールでよかったです。友情って大事だね。


リトル・プリンセス~小公女~ [DVD]

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クアロン監督の前作を見ようということで。冒頭からインド神話が大フィーチャーされており、あれ?小公女ってどんな話だったっけ?と思いながら観ました。面白かったです!特に小公女なのに途中でスリル満点のアクションシーンが入るところなど、クアロン監督の挑戦的な性格を見たような気がします。
それにしてもこの人はお話をスムーズに流すのが上手ですね。それから、視覚と想像との入り混じり、《ユージュアル・サスペクツ》などで見られるような、現実と妄想の入り混じりなど、私たちが「見る」ものをすべて区別せず映像の中でつなげてみせるという手法は、クアロン監督の新技術好きともあいまっておもしろい効果を生んでいました。
お話そのものは安心の展開なので、映像に集中できたのもよかったです。ちなみにいじわるなオールド・ミスってこういう童話に典型的な役柄なのですが、この典型がいつ完成したのかというところが気になりました。
それと、なぜか「パンズ・ラビリンス」に通じるものを感じたのですが、虐げられているシーンでの絶望、戦争による肉親との別れ、冷たい雨と雪のシーンなど、ちょっと暗い色調で撮られているのもあいまって、似ていると感じたのかもしれません*1。絶望から少女を救う方法は、小公女のほうが断然楽観的で好きですけどね。

*1:どうも、パンズ・ラビリンスの制作会社がクアロンさんと関係のある会社だということで、そりゃ似るわ。