三浦大知『D.M.』を聴きましたよ

さあさあさあさあ!やってまいりましたよ三浦大知のニューアルバム『D.M.』がな!!!

わざわざドイツまで送ってもらいました。


来年の五月には武道館ライブも決定したということで大変おめでとうございます!!な三浦大知のこのニューアルバム、もう最初に言っておきますが、ちょっとでも三浦大知が好きだというあなたはこのアルバムを買うべき。正直私も直前まで購入をかなり迷っていましたが(ごめんなさい)、聴いてみたら大変だ!!ねえさん事件です!!!想像以上の完成度でした。これは近年聞いたポップミュージックの中ではMikaと並ぶかもしれません。では以下その理由をつらつらと暑苦しく書いてみます。


1.「Black Hole」の完成度が出色かと思いきや。
 アルバムのトップにはたいていそのアルバムを象徴する曲が来るわけで「Black Hole」も例外じゃありません。が、実は他の収録曲もけっこう凝ってます。これまで三浦大知の曲というとどうしても「歌わされてる」感じがぬぐえなかったんですが、今回は「歌」というより「曲」になってる。どの曲もすぐに安易な結論に飛びつかず、かと思えば定番のやり方でがつんと盛り上げてみたり。一曲ずつコンセプトを変えながらいろいろ考えて作ってるんだなーと感心しました。だからどれがっていうより、全部オススメ!です。
 が、それだと身も蓋もなさすぎるので。わたくしイチオシは、本人が作詞作曲したという「Love is like a bass line」!ファルセットがサビにいい感じに効いてる、がっつり踊れるディスコ・ソングです。それともう一曲、「4am」です。伝統的なR&Bのバラードに日本の歌謡曲的な盛り上がりをプラスしたようなべったりした曲なんですが、このべったり感がすごいはまる。両方ともベーシックなダンスミュージックとかバラードをちゃっかり取り入れてるところが憎いです。とりあえず気になったらラジオ局とか有線にリクエスト。すげーいいっすよ。


2.ダンスが相変わらずすばらしいっす。
 今回はDVD付きCDを購入したわけですが、これはもうけもんでした。これまで怪しげな画質でしか見られなかったPVががっつりみられる。ということは、ダンスもがっつり見られる。さらに新曲Black Holeのダンスも見られる。これ見てて、三浦大知はもう少しでがらっと違う世界を見せられそうなところに来てる!と感じました。確実に以前とは違う雰囲気を出していて、何が違うのかというと、精密さよりダイナミックさが強調されるようになった。勿論これまでどおり精度は凄いんですけど、もっと動き同士のつながりが生まれてるなと。これが最初に出てる!って思ったのはLullabyのPV(浮遊感がすごい)だったのですが、それがBlack Holeみたいな特徴のある曲と合わさって面白いことになってるなーと。というわけで、ご購入の際はぜひDVDつきの方を!


3.三浦大知的な世界観を楽しめる。
 これまでだとポップに特有の「盛りあがれ!!!」とか「泣け!!!」的な押しつけがましさをどーーーしても感じてしまったんですが、今回はかなり減ってます(なくなってはいない)。これはBlack Hole聴いた人なら分かってもらえると思う。というのも、明確な売れ線より、音楽の完成度を優先してるように思えるところにとても好感を感じるんですよね。ポップミュージックの落とし所なんてこんなもんだろう、という音楽ファンを馬鹿にするようなところがないのがすごくいい。好みの音楽をいっぱいいっぱいに詰め込んだせいか統一感がないのは否めないですが、現時点での三浦大知の本気が惜しみなく、めいっぱい出ていると思いました。
 全体として、守りに入らないところがすごいと思いました。成功パターンって繰り返したくなるものですが、三浦大知のやることはどんどん新しくなる。自分の声、ダンスをどうやって使うか、生かすか、展開するか、自分がどう見られたいかいつも考えていて、それを実際に表現できるって、簡単に言うようですが実際はめちゃくちゃ大変ですよ。そういう最新バージョンの三浦大知がこのアルバムにびっしり詰まってます。


 さてさて、いかがでしょうか。いやほんと『D.M.』まじでオススメです。買って損なし。そこの彼氏は彼女に、彼女は彼氏に、友達同士で、お父さんはお母さんに、お母さんは子供に、おじいちゃんおばあちゃんは孫に、会社の上司は部下に、部下は上司に、クリスマスプレゼントとして買ってあげようぜ!まだ間に合う!

D.M.(DVD付)

D.M.(DVD付)

どうぞ!!!


とりあえず気になるけど中身を簡単に知りたい貴殿はこのトレイラーでも見ておいてくださいよ。


 さて残りは余談ですけれどもね。今回のこのアルバム聴いてみてわかりましたが、三浦大知はビジョンがすごくはっきりしている人。やりたいことがすごい明確。ので、いちファンとして今後期待するのは、一度コンセプトアルバムかカバーアルバムを出してほしいということだったりします。イメージとしては、クリスティーナ・アギレラの『Back to Basics』的なもの。がっつり世界観から作り込んで、それを表現してみてほしい。それから、彼がスタンダードナンバーをどんなふうにアレンジするのかすごく興味がある。絶対面白いと思うんですけどね。
 と、いうわけで。興奮気味のレビューをお届けいたしましたasukakyokoでしたーアデュー。