物語を書くということ

空中キャンプさんのこの言葉が私を勇気づけたという事実が、物語の必要性を雄弁に語っていると思うのだ。

「一年後、五年後、もしくは十年後に、人びとは災禍と向き合い、それを精神的に克服するための物語を必要とする。人びとがそれをどのように経験し、なにを感じ、いかにしてくぐり抜けたのかをより大きなレベルでとらえ直し、誰もが「これは自分の物語だ」と感じることができるような、普遍性を備えたストーリーが求められるのだ。なぜならいつの時代にあっても、人びとは物語を通じてあらゆるできごとを把握し、幸福や苦難を自分の内側に収めてきたためだ。阪神淡路大震災は『神の子どもたちはみな踊る』や『その街のこども』を生んだ。そしてどこかにいるであろうすぐれた語り手が、いずれこの震災についてのあたらしいストーリーを語る。そして人びとは、そのストーリーが語られることを切実に必要としているようにおもう。」
http://d.hatena.ne.jp/zoot32/20110313