明らかになることで壊れる
大好きで、こっそり読んできた女の子のブログが、ある日なくなってしまったとき、心の底から後悔した。その前日か前々日かに、私はその子のブログに初めて☆をつけたからだ。もし私が☆をつけていなければ、彼女はまだ描き続けたかもしれない。私はその可能性をつぶしてしまった。
明らかになることで壊れる関係がある。私はいつも、干渉しすぎて壊してしまう。好きなものに、好きだと言わずにはいられないのだ。その後でそれを失うことになっても、私はきっと言わずにはおれない。
私は何かが私の中で滞るのを恐れる。どこかから入ってきたものが、私の中で澱んでしまうことを恐れているのだ。私は常に開かれていたい。何もかもが私を通り抜けていけばいいと思う。私の得たものがどこかしらへ繋がり流れ出ていくことができたら、そのときこそ私はきっと安らかに死ぬことができるに違いない。私が死ぬことで失われるものは何もないと確信できるのだから。