アーツ&クラフツ展行ってきました。

公式サイト:
http://www.asahi.com/ac/
前の日記:
http://d.hatena.ne.jp/asukakyoko/20081001#p1


まあ、大方の予想通りという感じです。これは興味のあるひとにはかなり面白いけど、興味のないひとにはまったく面白くないというたぐいの展覧会だと思いました。マニア度高め。でもその割に点数はそれほどでもなかったな、という印象。以前東京都美術館かどこかでみたアール・ヌーヴォー展は、なにか相当点数も多く人混みもすごくて疲弊した気がしますが、今回は平日ということもありゆったりとした環境で観覧することができました。
困惑したのは、アーツ&クラフツ運動の年代がアール・ヌーヴォーの年代のわずか手前であるということもあり、区別のつきにくい作品が散見されたことです。アーツ&クラフツ運動参加者のアール・ヌーヴォーへの態度はさまざまらしく、マッキントッシュなどはもろにアール・ヌーヴォー(つかビアズリー)なポスターを作成したりしているのですが、退廃を毛嫌いしていたひともいたようで。まあ、植物というテーマ、装飾の復興、工業化へのアンチ・テーゼという側面をみてみると、似通って当然という気もしました。
それにしても、ウィリアム・モリスはやっぱりすごいですね。内装用の装飾図案などものすごいことになっていました。
日本の民芸運動をみると、植物のような有機的文様もあるのですが、比較的幾何学紋様が多く、とくに家具などは幾何学的なものが多いのは発見でした。垂直水平に加えて、斜めに走る線も多く、あれ、こんなにリズミカルだったのかと。ぐねぐねとした曲線を多用した家具はむしろ少なかった。アール・ヌーヴォーのように手摺りが人間になってるとか、そういう湿り気は少なく、けっこう、からっとしていました。
全体として、デザイン、文様、アール・ヌーヴォーなどが好きな方は楽しめる展覧会だと思いました。