こんな小説があったらいいなシリーズ:ドラハント

シリーズ化するかどうかはよくわかりませんが。


小学生たちの間でまことしやかにささやかれる最強の助っ人、ドラえもんの存在が、集団心理のアレがああなって実体をもつ。つまり、小学生たちがドラえもんの実在を信じるようになる。そして、ダメ小学生の成績があがったりするとチャレンジを疑うのではなく、ドラえもんを疑うようになる。心から。羨望と妬み、期待と欲望。
「おまえ、ドラえもん隠してるだろ」
かくして小学生たちは実在しないドラえもんの想定される能力により、まったく関係ないところで目立つようになったダメ小学生たちを脅し始める。最初、それはささいな徴候に過ぎないが、やがて暴力的になり、最後には死者が出る。
この熱狂を、大人たちが理解するかどうかはわからない。理解しなければ、それは子供たちの話になり、理解すれば、それは人間の話になる。