そして誰かがいなくなった。
村上春樹を読んでみて、そのラストの内向さ加減に我慢ならなくなったことで、ああ、私は根っからのエンターテイメント好きなのだなぁと気がついた今日この頃です。皆様いかがお過ごしでしょうか。村上春樹の次にブローティガンを読んでみました。別に村上春樹が影響を受けていたからではなく、まったく別のルートから読んでみようと思ったわけですが、この『西瓜糖の日々』ってのはなんとも奇妙な小説でした。非常に清涼なんだけれど、非常に奇妙。半分生きてて、半分死んでいる。その世界では日常は日常であることを止めないけれど、そこへ入っていくためには何かを忘れてしまわなければいけない、そんな世界。「世界の終り」とも確かに通じる、しかしそれよりももっと儚い世界。
- 作者: リチャードブローティガン,Richard Brautigan,藤本和子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2003/07/01
- メディア: 文庫
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