同じの正体

論理学の本を読んでいたらこんなふうに書いてあった(上述の戸田山さんの本だけではありません):
同一性にはふたつの性質があって、

  1. そのものがそのものであること(反射性)a=a
  2. そのものを別のものと取り替えても全体は変わらないこと(代入可能性)((a=b)∧Pa)→Pb/a

   
たとえば、
Aが椅子に座っていても、立っていても、Aと表記されるならば同じものが座ったり立ったりしていると認めよう、
ということだし、
Aがまりもで、Bもまりもだったら、もとやま家の水槽に入っているのはAではなくてBでもいい、
ということのようだ。
   
それから、ぷにつさんがゆってた「用法の全体を実体と考える」と関係する表現だと思うんだけど、「集合のアイデンティティは、その要素だ」という表記もあった。要は、その集合がどう形成されたかという過程は無視して、結果だけ見て同じものになっていれば(つまり同じ要素を持っていれば)同じ集合だとみなす。これを、「集合は外延的である」というふうにも表現するらしい。