『X-knowlege HOME』vol.18

『X-knowlege HOME』vol.18, 2003, p40

株式会社エクスナレッジ、¥1,200。
H&dM特集が組まれ、その中に港千尋によるインタビューが、1頁だけ掲載されている。今回はそこからの引用(さすがに全部載せるのは不味いだろうし)。
 

建築には、人間の五感すべてに訴えるような、強い物理的外見が必要です。だからわたしたちは可能な素材すべてを取り入れているんですよ

素材がそのまま目に見えるイメージとなっていて、他の建築と異なっていますね、という言葉に対して。

 

ヨーロッパ人の目にとりわけ驚きとして映るのは、広場やアーケードなどのパブリック・スペースが欠けていることですね。

同じ事を、『AXIS』誌の106号に掲載されたインタビューでも言っている。よほど不思議だったらしい。
 
 

建築は本質的に、生活をもっと便利にするためにあるのです。したがって、建築は補助具のようなものです。この補助的流れを推し進めて、純粋に機能的な方向へと進むべきだということもできるでしょう。…(中略)…しかし、こうしたシナリオとは対照的に、H&dMは人々に与えられている物理的・感覚的才能に注目します。われわれの身体が自分でつくり出すことのできる、いまなお非常に根深いものである必要性や感覚に集中しようとしています。だからわたしたちの建築は、五感すべてに対して率直に訴えかけるのです。つまり、視覚にも、触覚にも、聴覚にも」

実に端的に、彼らの思想が現れた言葉だと思う。