つまらない

ここのところ自分で書くものがさっぱりつまらない。私ほどのナルシストになるとどのような文章よりも自分の書いたものが面白いと思うのだが、12月に入って書いてきたものはぜんぜん面白く感じない。いったいどうしたことだろう。とりあえず熱はない。
ナルシストといえばクールベだ。先日、フランクフルトで行われているクールベ展をみてきた。クールベを近代絵画の萌芽としてとらえる展覧会。面白かったのだが、どうもクールベという人物自体は好きになれそうにない。とりあえずナルシストだし。でも、彼の描く水色はとても綺麗だとおもった。茶色と水色の組み合わせが、これほど夢の情景を喚起するものだということも、知らなかった。クールベは近代のみた夢だというのが展覧会のテーマだったが、だとすると、私には、クールベ自身の儚さが気に入らない。絵から彼のことが全然見えないのが、私はまったくもって、気に入らなかったのだとおもう。