みじめな足のはなし

サンダルで思い出したが、サンダルを買うときに試着させてもらう。そのとき私は自分の足のみすぼらしさに愕然としたことがある。それは夏のことで、すでにサンダルを履いていた足は日焼けと多少の砂埃で薄ら汚れており、デパートのピカピカしたサンダルとはお世辞にも似つかわしくなかった。私はとても申し訳ない気持ちになり、そして夏の女の子の足はみんなこんな風なのだろうか、それともみんなもっと手入れしているのだろうか、それにしてもこの店員さんはなんてみすぼらしい足だと思っていることだろうと考え、いたたまれなくなった。それ以来、夏場は特に、足元の手入れに気を遣うようになった。とはいえ、もはやそうした高級な靴屋さんで靴を買うということ自体が少なくなってはいるのだけれど。