the dark knight

タイトルのナイトはnightだと思っていたのですがknightでした。うわー出だしから間違えた。
で、さっき観てきました。まず良かったところですが、ヒース・レジャーです!次に悪かったところですが、展開のテンポです。良くも悪くもなかったところは、バットマン映画らしい映画だったところです。以下はネタバレを大いに含む感想です。


まず一番驚いたのは、あれだけジョーカーをフィーチャーしながらも、主役はやはりバットマンだったことです。これは私としては残念なところだったのですが、でもバットマンファンとしては良かったのかもしれません。それから主演のクリスチャン・ベールは男前ですね!かっこいい。大金をどんどん美女やハイテクシステムに湯水のように使ってしまうところがすごくよかった。私も豪華客船でクルーズしたいです。
それはともかくヒース・レジャーです。私はヒース・レジャーを観るためにバットマンに行ったのですからこれははずせないのですが、率直なところ思ったよりも狂気じゃなかった。なんかまっとうな悪党でした。悪に徹しているところなんて、むしろまともなんじゃないかと感じてしまいました。初代のジョーカーを観たときのような、得体の知れなさはちょっと薄らいでしまっており、映画全体としては道化としての役割をうまく演じていたと思うのですけども、個人的にはちょっと狂気が足りなかったです。もっと狂っててよかったのに。というか狂ったヒース・レジャーが観たかった。これはヒース・レジャーの問題というよりも、脚本の問題ですね。ただ、ジョーカーの異常なまでの打たれ強さに、狂気の一端を垣間見たようには思います。だってバットマンスーツとか着けてない、生身なのにあの拳に平然としていられるっておかしいですよ。痛みというのは小さなテーマとしてあちこちに出てくるのですが、痛みを感じなくなることが闇に落ちることとけっこう同義に描かれていたのが興味深いといえば興味深い。
あと、これはもう趣味の問題ですけど、検事役のアーロン・エッカートの焼けただれた方の顔がひどい。興ざめもいいとこです。もっと肉が残ってていいはずだと思いました。そしてヒロイン役のマギー・ギレンホールがあっけなく死んでしまったのにあっけにとられました。え、そんな簡単に死ぬの?というかマギー・ギレンホールは決して「美しく」ないと思うのですがどうでしょうか。うーん。
それから、前作をみてないのでなんとも言えないのですが、市長とゲイリー・オールドマンとの間で取り交わされた会話が謎すぎる。え、市長って黒幕だったの?と思いきやそうでもない。この辺の伏線を回収しきれなかったことが個人的には悔やまれます。なんか全部理解しきれなかった。すごく単純な話なのに作りが複雑でどこがどう繋がっているのかわからないところがありました。もう一回みたらわかるのだろうか。
全体的に、期待値がマックスすぎてちょっと肩すかしな感じがぬぐいされませんが、コレを機にバットマンシリーズを観てみようという気になってきました。まんまと策略にはまったというかなんというか。


追記:
そうそう、コピーの「why so serious?」ってどういう意味なのかなーと思っていたのですが、「なに真面目な顔しちゃってんの?」という感じでした。そしてヒース・レジャーはその後に「smile!」と続けるのですが、このくだりは確かに怖い。笑えるわけない。