PMFオーケストラ@ザ・シンフォニーホール

http://www.pmf.or.jp/
本当に、かなりひさびさのオーケストラ。まったく興味のない演目でしたが、安さにつられて行って参りました。シンフォニーホールも初めて行ったのですが、職員の人が丁寧でよかった。車いすの人に「上に行って待っておりますので」とフォローしていたのにはぐっときた。ホール自体もすごく綺麗で、思ったより小さい。今回は最上階の右側の席だったので、今度は真ん中で聴いてみたい。
前半、リヒャルト・シュトラウスの「ドン・キホーテ」。序盤はかなり困惑しました。これこういう曲なんだろうか、それともオケが未熟なだけなんだろうか。とにかく掛け合いがバラバラでまとまりなく、音量のバランスも不安定で、ユーモラスというよりもとにかく不安。はらはら。終盤でかなりまとまってきたのでようやく安心して聴くことができました。最後、「おとぎ話もこれでお終い」という感じでふっと消えていく終わり方が個人的には好きです。あと全体的にディズニーに映画化して欲しい感じです。
一変して後半のベルリオーズは良かったです。相変わらずまとまりないところはありましたが、ベルリオーズのべたな展開と若いメンバーの情熱とが合わさって、これでもかっこれでもかっというほどガンガン盛り上げてきてました。勢いです、勢い。とくにやっぱ打楽器勢がすごかったです。単純に打楽器好きというのもありますが。というかベルリオーズ幻想交響曲はあらすじがおかしいですよね。ある女性に一目惚れした芸術家が、思いあまって彼女を殺してしまい、自分自身も断頭台に送られて死刑になったあげく、死んだ彼女と魔女たちに嘲笑されて終わるという…。主人公立場ないです。しかも断頭台に送られて殺されてしまう場面ならまだしも、最後魔女たちが嘲笑している五楽章が大変な盛り上がりですからね。どんだけ笑ってるのかと。ロマン派の底知れなさを感じました。
ベルリオーズで相当盛り返したおかげで、会場の観客も大喜び、アンコールを求める拍手が鳴りやみませんでしたが、さすがにレパートリーがなかったらしく、そのままお開きになりました。何かやってくれても良かったのになー。