ポロック ふたりだけのアトリエ

http://www.sonypictures.jp/archive/movie/pollock/
昨日BSで放送されていたんですが、面白かったです。ウェブではラブストーリーって紹介されてますけど、この映画は単にラブストーリーってのとは違うんじゃないかなと思いました。いや、まとめたらラブストーリーって書かざるを得ないんだけど、それだけじゃないよねって話。たとえば、現代芸術が関わらざるを得ない批評家との関係とか、絵画を描くとはどういうことかとか、そもそもカンバスに絵の具をおいていくという行為の不思議さとか。ポロックの絵がもともとそういうことをすごく思わせてくれるもので、それがきちんと出ている映画だったと思います。
それから私はエド・ハリスまったく知らなかったんですが、すごい俳優だと思いました。まず冒頭で「ピカソが全部やっちまったんだ、ピカソ死ね、くそピカソ」って連呼する場面があって、そこがよかった。あ、ピカソって同時代人たちからもそういう扱いだったんだなーって妙に感慨深く思いました。また途中でポロックのドキュメンタリーを作るよっていうシーンがあるんですが、すごく皮肉っぽくてよかった。ドキュメンタリー映画の監督に、「俺は本物だ。偽物はお前だ」ってエド・ハリスが言う。その目が鬼気迫ってて、すげー怖い。この俳優さんは目が怖いです。
全体的におすすめなので、機会があったら見て欲しいです。現代芸術の一側面がかいま見れて、面白いと思う。