夢日記:顔のない女とナイフの男

こういう小説を読んでいる夢をみました。個人的には、羊たちの沈黙と、死霊のはらわたあたりがまざった話っぽいと思うんですが、それがどうしてこんな夢になるのかはよくわかりません。夢判断とか出来る人がいたらやってみて欲しいなぁ。


 ***


山小屋がある。外はひどく雪が降っていて、女は暖をとるためにそこへ入った。暖炉がある。赤々と燃える暖炉の前で女は安心し、椅子に座ったままうとうととしてしまう。暖炉の薪が燃えそぼってかたん、と落ちる。女は目を覚ます。ふと、自分の体が椅子に縛り付けられていることに気づく。動けない。背後から声が聞こえる。男の声だ。声は次第に近づき、やがて女は、その手にナイフが握られていることに気がつく。男はそのナイフを使って、女の鼻、唇、まぶたを削いでいく。凹凸のなくなった女の顔は、ただの肉の塊だ。
「醜い姿だ」
男は女の正面に座っている。女は唇を失ってしまったので、喋ることができない。ただ、ひゅー、ひゅー、と息を漏らすだけだ。
「おまえの呼吸音はおかしいね。ひゅー、ひゅー、らー、ひゅー、だ」
そうして男は女を犯す。女は感じ、もっとして欲しいと願うのだが、唇がないために、その口から漏れるのは、ただ、あー、うー、という醜い声だけなのだ。男は罵り、女を犯し、女は犯され、感じている。