ラーメンズ「TEXT」みてきました。

(えっと、ネタバレってほどじゃないですけど、多少内容に関わる話もあります。ご注意ください)
小林賢太郎ひとりの舞台しか知らない身としては、今回の舞台はとりわけ楽しみであったというか。
けっこう、単純に笑いました。ポツネンのときの「おまえらこれ笑えるか?」っていう「試され」感は薄かったです。片桐仁の機動力というか、爆発力というか、あやうさというか、そういうところも見られて満足です。
あと全体の流れとしては、「ポツネン」らしい舞台構成を少し引きずっているのか、それとも小林賢太郎の演出というのは常にああなっているのか、とりあえずしんみりしたラストになってました。小林賢太郎片桐仁大好きなんだなー。やっぱ二人でやりたかったんだなー。やるなー。みたいな。
あと、小学生ネタはずるいですよ。あれやったら笑うしかないもんなー。基本的に小学生男子って妙に笑いを誘う存在ですよ。小学生男子的会話とか想像しただけで笑えます。そういえばこの間バスに乗っていたらリアル小学生男子の会話をうっかり耳にしてしまいました。「チョコもらった?」から始まり「おまえの秘密教えろよー。俺の秘密も教えてやるから」といったおまえほんとは秘密なんてないだろ的会話まで聞けて楽しかったです。
全体としてよくできてたと思います。チラシの台詞に反して、もう枠はみ出しまくり、ってところでしょうか。お疲れさまでした。


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あ、どうしてタイトルが「TEXT」なのかようやく分かったような。要するに、「タネ本」ってことなんですね、きっと。「元の本の元になる本」とか、なんとか。
語られた台詞と、台詞の元になる台本の文字列。歌と歌詞、ネタもとの小説と、演じられた舞台。テクストにまつわるいろいろ、形式や方法。対話しているようですれ違っているのはテクストであって、舞台の上の二人の間にはそれなりに対話が成立している。けれどその境界をも唐突にベタっとくっつけてしまう。たとえば最後の、「本当はいなかった」という台詞みたいに。本当はいないというのなら、最初から二人ともいないはずなんだ。ホントウは。