手帳

友人に、魅力的な字と絵で手帳をびっしりと埋め尽くしている女がいる。中身を見ると、その日食べたものや、見たものや、着ていたもののメモ書きなのだが、なんとも言えず面白い。他人の生活をのぞき見るのって、案外楽しい。で、私も日々そういう手帳を作りたいとつねづね思っていて、やっぱりそのためにはちゃんとした手帳がいるのではないかと思い*1moleskineの公式サイトを見ていたら、マイモレスキンなる展示をしていたことがわかった。で、その出品作品(?)を見ていたんだけど、どうも気にくわない。それは単に、キャンバスを手帳に変えただけだった。その展示のコンセプトがどうだったのか私はよく知らないし知ろうとも思わないけど、手帳ってそういうもんじゃないでしょ。人に見せるために書くもんじゃないでしょ。自分でこっそり書き込んで、悦に入ってるようなもんでしょ。それでちょっとだけなら見せてあげてもいいよーあっそのページはだめっあ、いやん、的なものでしょ。マイモレスキン展覧会は、その意味で、単なる作品展示で、ぜんぜん面白くなかったのだ。私が求めていたのは、もっと、私的で恥ずかしい(そのときかかってきた電話の用件のメモが走り書かれているような)濃厚な(というか他人にはどうでもいい)時間だったのであり、手帳を単なるキャンバスとしてしか見ていない使い手の自己顕示では、決してなかった。というわけで、何となくmoleskineを手帳として使うことに対して偏見ができてしまったのだが、別にmoleskineは悪くないと思うので、使っている人がいたらこっそり使い心地を教えてください。特にそこのスズキ。


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その後、イロイロ調べてみましたが、貧乏学生にはなかなか辛いビジネスクラスな値段設定ということに気がつきました(遅い)。400円の付箋を買おうか買うまいか悩んでいるような人間にとってはなかなか厳しい現実です。本当はヴァン・ゴッホ・カラーの手帳を全色買ってしまいたいというか買い占めて部屋に並べその色鮮やかさに目をちかちかさせていやーやっぱゴッホカラーは鮮やかさが違うよねって言ってみたいようなみたくないような衝動に駆られているわけですけれども。
というわけで、カイエあたりで手を打とうかと考えてます。これならガリガリ書けそうだし。三冊セットで800円代は手帳としてお得だしー。
http://www.moleskine.co.jp/shop/detail/321.html
とりあえず、どこかで一度現物を見てみようと思いますです。はい。

*1:形から入る人間です、基本的に。